知的創造性とラグジュアリー。 -株式会社トップスアンドコー

撮影協力=株式会社トップスアンドコー
インテリアデザイン=株式会社西脇一郎デザイン事務所
写真/デザイン=川端 智幸

東京・世田谷区用賀4丁目にある
「株式会社トップスアンドコー」の本社オフィスは、
用賀駅前のテナントビルの1フロアを賃借している。

電気通信関連のアウトソーシングを手がける同社は、
施工技術はもちろん、デザインに対する造詣が深い。

それだけに、ビルオーナーによる制約や退去時の
原状回復義務のある賃貸オフィスでは珍しく、
大胆な改装が行われている。

同社のオフィスデザインは、先鋭的なセンスで知られる
インテリアデザイナー・辻中浩佑が手がけた。
当然、第一印象から強烈に人の意識に斬り込んでくる。

扉を開けると、今回の移転に合わせて辻中が新たにデザインしたという
【TOPS AND CO】のロゴをあしらった金属製の角柱がまず目につく。

角柱の上平面にスイッチがあり、
これがエントランスとガラスで区切られた
執務スペースとのインタフォンの役割を果たす。

移転を機に、同社・清水社長の名刺も一新。クレジットカードをモチーフにしたデザインは、遊び心にあふれている。

扉正面に見える、R曲面を描くガラス壁は、
当初はバーコードをイメージした黒い縦線にカバーされたほどよい透明感で、
実際の面積以上にひろびろとした空間を感じさせたという。

だが、皮肉にも、同社の意識の高さが
ISO027001(情報セキュリティの国際認証資格)を取得させ、
結果的に自由なデザインに歯止めをかけてしまった。

セキュリティ規制により、現在は執務スペースの内側から
半透明のフィルムが貼られてしまっているが、
ガラスのバーコード文様はオフィスのシックな雰囲気に
見事に溶け込んでいる。

日常に埋没することなく、知的創造性を刺激し続けるオフィスを?。

その「トップスアンドコー」の希望を受けて、
辻中は、限定された空間にあって、ラグジュアリー感を味わえる空間を実現して見せた。

黒と白が支配するカラーリングが上質感をもたらし、
ポイントとなる木肌の風合いが空間に深みと落ち着きを与えている。
デザイナーとしての辻中のこだわりは、1cmという単位にまで意識を配ることで、
見せかけではないラグジュアリーを実現させている。

ぬくもりと柔らかさを感じさせる木製のシャンデリア。表面には白い紙が幾重にも貼り重ねられ、独特の風合いをかもし出している。

ドアーを開けるとすぐ目の前にあるエントランス入り口に置かれたインタフォン。「TOPS AND CO」のロゴはオフィスとともに新しくデザインされた。

天井の照明器具に見られるデザイナーのこだわり。オフィス全体の色調とよく合うXの白い連なりは一列にまとまっている。