『経営市場』創刊に寄せて今回からはじまる当該連載は、
腕時計という視点からマーケティングというものを考えてみようというものである。
マーケティングというとなんだか難しいもののように聞こえるが、
自分に身近なものを通じてそれらが語られると、すっと頭に入ってくるということがある。
当該連載はそれを狙って、今まで考えたこともなかった腕時計のマーケティングに、
こんな優れた点がたくさん隠れていたのかという気づきを生起したいと目論んでいる。
07年度のジュネーブサロン(国際高級時計展)では他を圧倒する話題を呼んだジラール・ペルゴの新作。
6,090万円という価格ながら世界の富裕層にヒットした同社の成功事例を通じて商品を核にした「プロダクト アズ NO1」戦略を読み解く。 >>続きを読む
■第1話
ロレックスというと高級腕時計の代名詞であり、パテック・フィリップやブレゲ、オーデマ・ピゲなどの雲上ブランドを差し置いて、まず思い浮かぶブランドだと思う。ところがロレックスが、後発ブランドであり、時計師ではなく、一介の時計商が立ち上げた会社であることを知る人はほとんどいない。 >>続きを読む
■第2話〜コラボレーション〜
普通の時計会社は時計師がはじめるのが常であるが、ハンスは時計商人。時計師ならば、設定した実用性を現実のものにするために自身で商品開発をするが、それができないハンスは、業務提携や企業買収でそれを達成しようと考えた。実はこのことがロレックス繁栄の最大の要因となる。 >>続きを読む
■第3話〜プロモーション〜
ハンスは、意識的に自分の商品を使って、ニュースを作ろうと考えた。
ニュースならば、頭を使えば、お金はかからない。広告よりも衝撃度も展開範囲も圧倒的に強く、広い。
そしてハンスが最初に仕掛けたのは、オイスターケースが特許を獲得した翌年の1927年、ロンドンの速記記者メルセデス・クライツがドーバー海峡を横断した時である。 >>続きを読む